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Update: 2024-09-28

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L4Reverbエル フォー リバーブ は LatticeReverb の拡張版です。今回の格子構造はチャンネル毎に 4 * 4 * 4 * 4 = 256 のセクションが設けてあります。

もし L4Reverb が重たすぎるときは L3Reverb を試してみてください。 L3Reverbエル スリー リバーブ は L4Reverb の軽量版です。格子構造はチャンネル毎に 3 * 3 * 3 * 5 = 135 のセクションが設けてあります。

full パッケージには次のビルドが含まれています。

Linux ビルドは Ubuntu 24.04 でビルドしています。もし Ubuntu 24.04 以外のディストリビューションを使っているときは、プラグインが読み込まれないなどの不具合が起こることがあります。この場合はビルド手順に沿ってソースコードからビルドしてください。

macOS で使用するときは macOS パッケージのダウンロードを推奨します。また Apple Developer Program に加入していないので、インストール時に Gatekeeper を迂回するように設定する必要があります。詳細は インストール -> macOS の節を参照してください。

何かあれば GitHub のリポジトリに issue を作るか ryukau@gmail.com までお気軽にどうぞ。

paypal.me/ryukau から開発資金を投げ銭することもできます。

名前が .vst3 で終わるディレクトリを OS ごとに決められた位置に配置してください。

DAW によっては上記とは別に VST3 をインストールできるディレクトリを提供していることがあります。詳しくは利用している DAW のマニュアルを参照してください。

注意: プリセットの無いプラグインもあります。

プリセットはページの最上部のリンクからダウンロードできるプラグインパッケージに含まれています。以下はプリセットのインストール手順です。

  1. ページの最上部のリンクからプラグインをダウンロード。
  2. ダウンロードした zip ファイルを解凍。
  3. presets ディレクトリ内の Uhhyou ディレクトリを OS ごとに決められたディレクトリに配置。

以下は OS ごとのプリセットの配置先の一覧です。

プリセットディレクトリの名前はプラグインと同じである必要があります。配置先のディレクトリが無いときは作成してください。

プラグインが DAW に認識されないときは C++ redistributable をインストールしてみてください。インストーラは次のリンクからダウンロードできます。ファイル名は vc_redist.x64.exe です。

Ubuntu 24.04 では次のパッケージのインストールが必要です。

sudo apt install libxcb-cursor0  libxkbcommon-x11-0

もし DAW がプラグインを認識しないときは、下のリンクの Package Requirements を参考にして VST3 に必要なパッケージがすべてインストールされているか確認してください。

REAPER の Linux 版がプラグインを認識しないときは ~/.config/REAPER/reaper-vstplugins64.ini を削除して REAPER を再起動してみてください。

重要: full パッケージは動作未確認です。以下のファイルは codesign されていないので削除する必要があるかもしれません。

macOS パッケージでは上記のファイルの削除は不要です。また、すべてのパッケージは codesign コマンドの ad-hoc signing の状態になっています。

プラグインの初回起動時に「破損している」という趣旨のメッセージが表示されることがあります。この場合は、ターミナルを開いて、解凍した .vst3 ディレクトリに次のコマンドのどちらか、あるいは両方を適用してみてください。 /path/to/PluginName.vst3 の部分はインストールしたプラグインのパスに置き換えてください。

xattr -rd com.apple.quarantine /path/to/PluginName.vst3
xattr -rc /path/to/PluginName.vst3

プラグインは署名されていない (unsigned) 、または公証されていない (un-notarized) アプリケーションとして認識されることがあります。この場合は、警告メッセージが表示された後に、システム環境設定を開いて「セキュリティとプライバシー」 → 「一般」の「このまま開く」ボタンを押してください。以下にリンクした Apple 公式のヘルプページにスクリーンショット付きで同じ手順が掲載されています。「ノータリゼーションを受けていない App や未確認の開発元の App を開きたい場合」を参照してください。

ここまでの手順を経てまだ動かないときはインストール先を /Library/Audio/Plug-ins/VST3/ あるいは /Users/$USERNAME/Library/Audio/Plug-ins/VST3/ のいずれか使っていなかったほうに変えてみてください。

上記の方法がすべて上手くいかなかったときは以下の手順を試してみてください。

  1. ターミナルを開いて sudo spctl --master-disable を実行。
  2. システム環境設定を開いて「セキュリティとプライバシー」 → 「一般」 → 「ダウンロードしたアプリケーションの実行許可」と辿り、「全てのアプリケーションを許可」を選択。

上記の手順を実行するとシステムのセキュリティが弱くなるので注意してください。元に戻すには以下の手順を実行してください。

  1. システム環境設定を開いて「セキュリティとプライバシー」 → 「一般」 → 「ダウンロードしたアプリケーションの実行許可」と辿り、「App Store と認証済みの開発元からのアプリケーションを許可」を選択。
  2. ターミナルを開いて sudo spctl --master-enable を実行。

注意 この節の内容は macOS パッケージには関連しないと考えられますが未検証です。 (GitHub の issue)

full パッケージを利用する場合は以下のコマンドを適用することで利用できるかもしれません。

sudo codesign --force --deep -s - /path/to/PluginName.vst3

codesign の利用には Xcode のインストールが必要となるかもしれません。

初回設定時は手動で次のファイルを作成してください。

プラグインのウィンドウを開くたびに style.json が読み込まれて更新されます。

既存の色のテーマを次のリンクに掲載しています。 style.json にコピペして使ってください。

style.json の設定例です。

{
  "fontFamily": "Tinos",
  "fontBold": true,
  "fontItalic": true,
  "foreground": "#000000",
  "foregroundButtonOn": "#000000",
  "foregroundInactive": "#8a8a8a",
  "background": "#ffffff",
  "boxBackground": "#ffffff",
  "border": "#000000",
  "borderCheckbox": "#000000",
  "borderLabel": "#000000",
  "unfocused": "#dddddd",
  "highlightMain": "#0ba4f1",
  "highlightAccent": "#13c136",
  "highlightButton": "#fcc04f",
  "highlightWarning": "#fc8080",
  "overlay": "#00000088",
  "overlayHighlight": "#00ff0033"
}

以下はフォントオプションの一覧です。

カスタムフォントを使用するには、プラグインディレクトリの *.vst3/Contents/Resources/Fonts*.ttf ファイルを配置します。

注意: fontFamilyfontBoldfontItalic で設定したフォントファミリ名とスタイルの組み合わせが *.vst3/Contents/Resources/Fonts 以下のいずれかの *.ttf ファイルに含まれていないときは VSTGUI が指定するデフォルトフォントが使用されます。

fontFamily が長さ 0 の文字列 "" のときはフォールバックとして "Tinos" に設定されます。長さが 1 以上かつ、存在しないフォントファミリ名が指定されると VSTGUI が指定するデフォルトフォントが使用されます。

ボールドあるいはイタリック以外のスタイルは VSTGUI がサポートしていないので動作確認していません。該当する例としては Noto フォントの Demi Light や、 Roboto フォントの Thin や Black などがあります。

16 進数カラーコードを使っています。

プラグインはカラーコードの 1 文字目を無視します。よって ?102938\n11335577 も有効なカラーコードです。

2 文字目以降のカラーコードの値に 0-9a-f 以外の文字を使わないでください。

以下は設定できる色の一覧です。設定に抜けがあるとデフォルトの色が使われます。

パラメータが割り当てられているコントロールの上で 右クリック すると、 DAW から提供されるコンテキストメニューが開きます。

つまみと数値スライダでは次の操作ができます。

青い縦棒が並んだコントロール (BarBox) ではショートカットが使えます。ショートカットは BarBox を左クリックしてフォーカスすると有効になります。フォーカス後にマウスカーソルを BarBox の領域外に移動させると、ショートカットが一時的に無効になります。ショートカットによって変更されるパラメータはカーソルの位置によって変更できます。

左下のプラグイン名をクリックすると、よく使いそうな一部のショートカットを見ることができます。利用できる全てのショートカットを次の表に掲載しています。

入力 操作
左ドラッグ 値の変更
Shift + 左ドラッグ 値の変更 (スナップ)
Ctrl + 左ドラッグ デフォルト値にリセット
Ctrl + Shift + 左ドラッグ 値の変更 (フレーム間の補間が無効)
ホイールドラッグ 直線の描画
Shift + ホイールドラッグ 1 つのバーを編集
Ctrl + ホイールドラッグ デフォルト値にリセット
Ctrl + Shift + ホイールドラッグ ロックの切り替え
a 符号を交互に入れ替え
d すべての値をデフォルト値にリセット
D 最小値・中央値・最大値の切り替え
e 低域の強調
E 高域の強調
f ローパスフィルタ
F ハイパスフィルタ
i 値の反転 (最小値を保存)
I 値の反転 (最小値を 0 に設定)
l マウスカーソル下のバーのロックの切り替え
L 全てのバーのロックを切り替え
n 最大値を 1 に正規化 (最小値を保存)
N 最大値を 1 に正規化 (最小値を 0 に設定)
p ランダムに並べ替え
r ランダマイズ
R まばらなランダマイズ
s 降順にソート
S 昇順にソート
t 少しだけランダマイズ (ランダムウォーク)
T 少しだけランダマイズ (0 に収束)
z アンドゥ
Z リドゥ
, (Comma) 左に回転
. (Period) 右に回転
1 すべての値を低減
2-4 インデックスが 2n-4n の値を低減
5-9 インデックスが 2n-5n の値をホールド

Shift + 左ドラッグ のスナップは一部の BarBox だけで有効になっています。特定の BarBox にスナップを追加したいという要望があれば、気軽に GitHub のリポジトリに issue を開いてください。

Shift + ホイールドラッグ による 1 つのバーを編集は、マウスホイールが押された時点でカーソルの下にあるバーだけを編集します。マウスホイールが押されている間はカーソルの左右の位置に関わらず、選択したバーのみを編集できます。

Ctrl + Shift + ホイールドラッグ によるロックの切り替えでは、マウスホイールが押された時点でカーソルの下にあるバーの反対の状態が残り全てに適用されます。例えばカーソルの下のバーがアクティブだったときはロックに切り替えます。

いくつかの BarBox の下にはスクロールバーがついています。細かい調整を行うときはスクロールバーの左右のハンドルを 左ドラッグ で動かすことで表示範囲を変更できます。スクロールバーでは次の操作が行えます。

サンプリング周波数やバッファサイズによって出力が変わります。

CrossSpread の両方が 0 でないときに発散することがあります。

*Feedoffset が 0 でないときに出力が大きくなることがあります。

次の手順に沿った操作が行われると出力が大きくなることがあります。

  1. OuterFeed あるいは InnerFeed のいくつかを最大値あるいは最小値の近くに設定。
  2. 信号を入力。
  3. 手順 1. で設定した OuterFeed あるいは InnerFeed の値を変更する。

図が小さいときはブラウザのショートカット Ctrl + マウスホイール や、右クリックから「画像だけを表示」などで拡大できます。

図で示されているのは大まかな信号の流れです。実装と厳密に対応しているわけではないので注意してください。

Time

オールパスフィルタのディレイ時間です。

InnerFeed

格子構造の内側に入れ子になったオールパスフィルタのフィードバック、フィードフォワードの値です。

D1Feed

格子構造の入れ子の最下層のフィードバック、フィードフォワードの値です。

D2Feed

格子構造の入れ子の底から 2 番目の階層でのフィードバック、フィードフォワードの値です。

D3Feed

格子構造の入れ子の底から 3 番目の階層でのフィードバック、フィードフォワードの値です。

D4Feed

格子構造の入れ子の最上層でのフィードバック、フィードフォワードの値です。

Tip: フィードバック、フィードフォワードの値をすべて負の値にすることで、入力信号の音がぼやけてウェットな質感になります。特に D4Feed をうまく調整してみてください。

Time*Feed の値をまとめて変更する係数です。減衰時間をまとめて変えるときなどに使えます。

Base は左右のチャンネルで両方で使われる値です。 Base によってリバーブの大まかな質感が決まります。

Offset は左右のチャンネルの値の比率です。 Offset によって左右の広がりを作ることができます。

if (Offset >= 0) {
  valueL = Base
  valueR = Base * (1 - Offset)
}
else {
  valueL = Base * (1 + Offset)
  valueR = Base
}

Modulation にチェックが入っているとき、 Offset の値はバッファごとにランダマイズされます。 Smooth でモジュレーションの質感を変えることができます。

ボタンを押すと Time*Feed の Multiplier を 0 にしてリバーブの出力を止めます。

出力が想定外に大きくなったときなど、音を手早く止めたいときに使えます。

Dry

バイパスされる入力信号の音量です。

Wet

リバーブを通った信号の音量です。

Cross

あるチャンネルから、もう片方のチャンネルに格子構造の出力をフィードバックする量です。 0 のときはもう片方のチャンネルからの信号はミックスされません。

Spread

ミッドとサイド (M-S) の信号の比率です。

ミッドとサイドの信号は次の式で計算されます。

mid  = left + right
side = left - right

left  = mid - Spread * (mid - side)
right = mid - Spread * (mid + side)

Seed

疑似乱数列のシード値です。

Smooth

パラメータを変更したときに、変更前の値から変更後の値へと移行する大まかな秒数です。

L4Reverb と L3Reverb のライセンスは GPLv3 です。 GPLv3 の詳細と、利用したライブラリのライセンスは次のリンクにまとめています。

リンクが切れているときは ryukau@gmail.com にメールを送ってください。

VST is a trademark of Steinberg Media Technologies GmbH, registered in Europe and other countries.